Glassアカデミー 公式ブログ

強化ガラスと普通のガラス(フロートガラス)の違い

強化ガラスは強い?硬い?割れない?

強化ガラスと普通のガラス(フロートガラス)との違いを
意外と知らない方が多いので、
下記に強化ガラスの特徴をまとめてみました。

強化ガラスの特徴

強化ガラスは普通のガラスに比べて3倍~5倍ほど『強い』とされています。

何が『強い』のか?

ガラス内部を圧縮して製造しているため、

  1. 衝撃に強い
  2. 風圧、加重などの外圧に強い
  3. 熱に強い
  4. 万が一割れた時も細かい粒子状になり、
    破片でケガをしにくい

という特徴があり、安全性が高いことから建築ガラス以外にも

自動車のサイドガラス、シャワーブースや、ガラステーブルのトップ
に強化ガラスが使われています。

強化ガラスの弱点は・・・

一点に強い衝撃を与えるとガラス全体が粉々に割れてしまいます。

一般的には、強化ガラスは厚みの6分の1から3分の1を
欠損または削ると割れると言われており、
全体が爆発したような割れ方をします。

これは、ガラス内部に圧縮された力が、傷の入った部分にかかり
風船が破裂する時のような割れ方をするからです。

自動車のサイドガラスは、人の力でいくら衝撃を与えても割れません
が、エマージェンシーハンマーで内側から叩くと
簡単に割れてしまいます。

自動車が水中に入ってしまった時に、脱出しやすくするために
サイドガラスが強化ガラスになっているのです。

フロントガラスは、走行中に飛んできた石などでガラス全体が
割れることのないように「合わせガラス」といって、
2枚のガラスの間にフィルムが入ったガラスを使用して
おり、フィルムが貼り付いているおかげでガラスが
飛び散ったりしないようになっています。

強化ガラスの表面は硬い??

衝撃性や耐熱性能から、
一般的なイメージから強化ガラスの表面も硬い
思われがちですが、実は強化ガラスの表面はフロートガラスよりも
柔らかく、傷がつきやすい弱点があります。

  • フィルムやカッティングシートを貼るときに
    フロートガラスと同じように、カッターの
    刃を入れたら傷ついた。
  • ガラスの鱗状痕(ウロコ汚れ)を落とそうと
    ダイヤモンドパッドで磨いたら
    ガラスが傷だらけになった。

など、業界のプロの方でも強化ガラスの特徴を理解せずに
ガラスを傷つける失敗をされている方が数多く存在します。

では、簡単な見分け方はあるのか

強化ガラスとフロートガラスを見分ける方法として
一般的なのが、目視・偏光板を使った方法です。

強化ガラスの製造過程において600~700度に熱してから
急冷する際に、温度のムラによって歪みが生じる場合があり、
光の当たり方によっては表面が黒っぽく見えたり、
光彩現象のようなギラギラした
歪みが見える場合があります。

もう一つの確認方法は、強化ガラス角の部分を
偏光板で内側と外側から挟みこみ、
歪みをチェックする方法です。

これも角の部分が黒っぽく見えたり、ギラついて
見えたりすることで、判別できることがあります。

ガラスのウロコ落としに適しているバフ

フロートガラスや網入りガラスのウロコ汚れを落とすのは
「シルバーバフ」が最適。
アルミ粒子が入っており、研磨力が高いのが特徴で
ウロコ落とし専用研磨剤「GRSパーフェクトリムーバー」と併せて
使用することで温泉のガラス・鏡の頑固なウロコも落とせます。

強化ガラスや、自動車のフロントガラスについたウロコを落とすのは「ライトブルーバフ」が最適。
研磨力は「シルバーバフ」に劣るものの、強化ガラスにも傷をつけずに安全にウロコを落とせます。

ガラスの種類や特性に応じて研磨機やバフ・コンパウンドを変える必要があります。磨くということは素材を完全に理解することから始まるのです。

GLASSアカデミーでは徹底してガラスの知識を教えています。
ガラスの種類と特徴を理解すれば、
・ガラスの正確な診断(見分け方)
・ガラスを傷つけないウロコ落とし
・ガラスを歪ませないガラスの傷消し

を失敗なく安全に行うことができます。

 

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